
- コンセプト
- サイバーパンク×ファンタジーの二つの要素を主軸にした独自の世界観を表現したコンセプトアート。私にとってサイバーパンクとは生物や生活に侵食する機械、高い技術力の現れ、現体制への反発や抵抗を意味するものであり、ファンタジーとは技術力ではない超常的な力、言うなれば祈りの力によって独自の進化を遂げている人間のみならず、ドラゴンやドワーフなど様々な種族が共存、時には対立している美しくも恐ろしい、もう現代には存在しない者たちの世界である。そんな祈りで満ちた美しき世界が技術力によって侵食されていくといった有様を表現。
- 制作意図
- 私にとってサイバーパンクとファンタジーは私に日々の活力と制作意欲を与えてくれたものだった。心の支えでもあると同時に、嫌気がさすこともある日常への抵抗でもあったその二つを合わせた世界観を自身で作り出し、それをコンセプトアートという形でたくさんの人に自分の世界を知ってほしいと思い制作した。制作にはAIを用いており、画力のない私がAIを完全に自分のツールとして使うことで現在のAIへのイメージへの抵抗とも言え、またAIは制作の過程において支えでもあった。そしてタイトルには支えと抵抗という意味を持った「ATLAS」としている。
- AIを用いるということ
- 近頃注目を集め、物議を醸しているAI。用いるに至った理由は、AIを完全に自身の道具として扱うという目的のためである。現代において様々なものに活用されているAIが、イラストレーションにおいてはあまり良いイメージを持たれていないと感じる。それはAIに任せて出力されたイラストレーションを自身の作品であると言っていることに対しての不満や疑問からであろう。つまりAI主導ではなく自身がAIをイラストを描くソフトのように道具として完璧に使うことが出来れば、イラストレーションにおけるAIのイメージを改善し、私のように画力に自身はないが表現をしたい人、時間がかかる作業を短縮したい人が自身を持って自分の作品を作る事が出来るようになると考えている。